Yokohama National University, Faculty of Engineering
(Bio Microsystem lab)

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● Tissue engineering


Bone research

 

細胞包埋石灰化ビーズ (Bone beads) を用いた血管導入骨組織の構築
研究目的
 骨は高い再生能力を有する組織であり、骨折してもギブスで固定しておけば再生される。しかし、欠損部が大きい場合や骨折後の骨癒合不全などの骨疾患では骨の再生能力のみでは不十分なため、自家骨または人工骨の移植が行われている。バイオマテリアルの発展により生体の骨に近い人工骨の開発が進められてきたが、未だに自家骨の骨再生効率には及ばない。移植した人工骨は骨の細胞による吸収・再構築という「リモデリング」のプロセスを通して損傷部位を修復するが、既存の人工骨にはリモデリングに関わる細胞と、それをリクルートする血管構造がないことが最大の原因である。このような背景を踏まえ、本研究では、生体外で自家骨類似の血管網を備えた骨組織を構築する技術を開発した。
研究内容
 間葉系幹細胞を包埋したコラーゲンマイクロビーズを作製し、骨分化培地で約2週間培養することで、「細胞包埋石灰化ビーズ (Bone beads)」を作製した。作製したBone beadsには、骨の主要成分である「コラーゲン」、「間葉系幹細胞が分化した骨芽細胞」、「骨芽細胞が産生したカルシウム基質」が高密度に含まれていた。続いて、作製したBone beadsを血管内皮細胞が密になるまで覆った後、高密度で集積し数日間培養を行った。その結果、血管内皮細胞がBone beadsの隙間に沿って自発的に血管構造を形成する様子が観察された。作製した組織は、コラーゲン、骨芽細胞、骨基質、さらに血管構造を有しており、自家骨類似の組織体であると言える。この組織体を頭蓋骨欠損マウスに移植したところ、既存の人工骨材料 (β-TCP)以上の骨再生能を有することが示された。本手法は、生体外で自家骨を構築するためのキーテクノロジーとなりうる。

[参考資料]
 
 

 

 

 

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● Microbe
 
 
 
 

 
Fukuda Lab, Faculty of Engineering, Yokohama National University